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MicroPython Advent Calender 1日目 What is MicroPython?

qiita.com

 

MicroPython Advent Calender 1日目です。

 

今年のmicropythonを振り返る記事を書こうと考えていましたが、オライリーでmicropythonの本が出版されたのでその内容と1章のWhat is MicroPython?を紹介したいと思います。

 

www.amazon.com

 

本の構成は以下のようになっています。

    序文

  1. What is MicroPython?
  2. Pyboard
  3. BBC micro:bit
  4. Adafruit Circuit Playground Express
  5. ESP8266/ESP32
  6. Thinking Embedded
  7. Visual Feedback
  8. Input and Sensing
  9. GPIO
  10. Networking
  11. Sound and Music
  12. Robots
  13. Idiomatic MicroPython
  14. Next Steps

 

1章ではなぜMicro+Pythonなのかという点とMicroPythonの誕生とこれまでの経緯が書かれています。

MicroPythonの作者はDemian Georgeさんです。

彼はケンブリッジ大学の物理学者である一方、RoboCupロボコン)の競技者でもあり自らCコンパイラをスクラッチ作成するなど優れた才能を持つ方のようです。

そんなDemianさんが2013年の余暇の時間にマイコンPythonを作成し始めたのがMicroPythonのスタートです。

Demianさんは開発のためKickstarterのキャンペーンを張り見事に大成功。

2014年には出資者にpyboardが配布されました。

 

Micro Python: Python for microcontrollers by Damien George — Kickstarter

 

micropythonのcommunityはすぐさま大きくなり、github上で世界中の人々からの貢献でバグ、ドキュメント、ツール、他ボードへの移植がなされました。

 

2015年、European Space Agency(欧州宇宙機関)がmicropythonの開発を援助することが発表されました。

人工衛星ペイロードを計算する用途で研究開発が行われたようです。

 

同じころイギリスのBBCは全国の11歳の児童に教育向けデバイスの配布を発表しました。現在では日本でも発売されているmicro:bitです。

このmicro:bitへのmicropython移植を手伝ったのがDemianさんでした。

ちょうどmicro:bitの基板設計者がケンブリッジのDemianさんのオフィスの隣人だったこともあり、プロトタイプのボードで移植作業が進められたようです。

 

micropythonの成功はその派生形を生みました。

AdafruitはmicripythonをforkさせてSAMD21をターゲットにしたCircuitPythonを作りました。

Make: Japan | AdafruitがCircuitPythonへ移行

 

※Adafruitのmicropythonのページはとても充実していて見ていて飽きませんのでぜひご覧ください。

Adafruit Learning System

 

2016年、micropythonの2回目のKickStarterが募集されました。

 

MicroPython on the ESP8266: beautifully easy IoT by Damien George — Kickstarter

 

2回目はESP8266への移植です。それまでのmicropythonがターゲットとしていたSTM32などのマイコンは直接インターネットに接続することはできないタイプです。

wifiチップとTCP/IPプロトコルを搭載したESP8266への移植によりmicropythonのIoTへの道が開かれることとなりました。

 

2017年には更にESP32への移植が進められています。

夏に開催されたMaker Fair Tokyoではmicro:bitの日本発売が発表されました。

micro:bitプロジェクトの創始者も来日してスピーチを行ってました。

 

micropythonは年々サポート対象のボードが増え開発も活発に行われています。

欧州宇宙機関が開発を支援するなど、ホビー用途のみならず産業用途での使用も今後増えていくのではないでしょうか。

 

 以上、大いに誤訳もあったと思いますが1章の内容とこれまでmicropythonについて記載しました。

 

2章以降の内容につきましてもMicroPython Advent Calenderの中でご紹介していきたいと思います。